少し前の話になりますが、佐藤健さんが瞬時に移動するソフトバンクのCMを覚えているでしょうか。
ソフトバンクに限った話ではありませんが、5G(ファイブ・ジー)の開発をしていますよ、というCMだったのですが、ついに2020年からサービスが開始されました。
この”5G”何がどう凄いのか、今回はその内容について紹介してみたいと思います。
もくじ
「5G」とは5th Generation
SoftBank公式より
5G(ファイブ・ジー)とは、5th Generation(第5世代)の略称です。
私たちが今スマートフォンで使っているのは4G(フォー・ジー)で第4世代通信規格です。その次の通信規格なので”5G”となります。
この通信規格は、日本だけではなく世界的に基準が定められており、ITU(国際電気通信連合)で、日本では総務省を中心に、通信事業者(NTTやソフトバンクやKDDIなど)や有意識者などと導入方法を検証・決定しているようです。
5Gでは利用可能な電波(周波数帯)を増加し、2020年から順次始動しています。
◇5Gの特長◇
大容量 ・ 多接続 ・ 高速化 ・ 低遅延
これらの特長を活かし、あらゆるモノがネットワークにつながり、大きな変革が起きようとしています。
VR・AR・MR
聞きなれない横文字ですが・・・
VR
仮想現実
AR
拡張現実
MR
現実と仮想現実の融合
これらは5Gの高速・大容量・低遅延を活かすことで、商品開発だけでなく、科学研究や医療など幅広い分野での活躍が期待できます。
ドローン活用
5Gの多接続と低遅延によって、ドローンのコントロール可能台数や範囲が拡がり、宅配や物流などの分野で活用が期待できます。
自動運転
5Gで、信頼度が高くかつ低遅延の実現により、通信遅延を短縮化し、リアルタイムで車を制御できるようになります。
これにより、「隊列走行」「完全自動運転」の実現が期待できます。
商品管理(IoT)
5Gの多接続により、ショップの陳列台にならぶ商品の在庫状況をリアルタイムに把握出来るようになります。
世の中のモノがネットワークに繋がり、効率よく業務を行え、ショップ無人化の実現も期待できます。
5G実現に向けたネットワークサービス
それでは、2020年から商品化が始まっている5G通信規格の有力な要素技術について紹介していきましょう。
Massive MIMO(マッシブ マイモ)
※SoftBank公式より
従来のアンテナ本数(FD-LTEで2本・TD-LTEで4本or8本)よりも大幅に多い、最大128本の圧倒的なアンテナ数を持つMassive MIMO(マッシブ マイモ)。
これにより、高度なビームフォーミングや空間多重などの技術を実現し、ひとりひとりに専用の電波を割り当てることができるようになります。
通信速度が遅くなりがちだった駅や繁華街、など人が密集しがちな場所でも快適なモバイル通信を実現できるようになるというわけです。
Distributed MIMO(ディストリビューテッド マイモ)
※SoftBank公式より
Distributed MIMO(ディストリビューテッド マイモ)複数の基地局をひとつの基地局とみなすことで、基地局が協調しながら複数の通信路を構築できる多重空間を実現。
基地局同士が連携し、複数の基地局からの電波を利用できるだけでなく、電波干渉による低速化を防ぐことができます。
MultiUser MIMO(マルチユーザー マイモ)/UL MultiUser MIMO(アップリンク マルチユーザー マイモ)
※SoftBank公式より
MultiUser MIMO(マルチユーザー マイモ)/UL MultiUser MIMO(アップリンク マルチユーザー マイモ)は、MassiveMIMO技術を更に応用し、既存局からもひとりひとりに専用の通信路を割り当てることができるようになります。
NB-IoT(エヌビーアイオーティー)
※SoftBank公式より
モノがインターネットに繋がる仕組み(IoT=Internet of Things)のために生まれたLTEの新技術がNB-IoT(エヌビーアイオーティー)です。
身近なありとあらゆる「モノ」が通信する基地局からコアネットワークを経てインターネットに繋がり、すでに全国に拡がるソフトバンクのエリアで展開可能。
低コストかつ低消費電力でネットワークに繋がり、これまで紹介してきた自動運転や物流に限らず、無限の可能性が拡がります。
5G技術はすでに体験できる!Massive MIMO
※こちらのイベントは終了しています。
満員電車やお祭り・初詣の神社、イベント会場など、人が密集・集中する場所で、スマホの通信スピードが遅くなったり、通信が途切れるといったことを経験したことがあると思います。
これまでに紹介してきた”5Gの技術”を使って、これらの問題を解消する取り組みはすでに始動しているのです。
5Gの本格始動は2020年ですが、5Gの先進技術先取り出来ちゃいます。
「5G✕IoT Studio」お台場ラボ | |
住所 | テレコムセンタービル (東京都江東区青海2-5-10) |
主な設備 | 5G実験機器や周辺機器 エッジコンピューティングを想定した高性能サーバーなど |
既に紹介したMassiveMIMO(マッシブマイモ)という技術。
アンテナ数を大量に増やし、更にビームフォーミング技術も駆使し、ひとりひとりに専用の電波を割り当て、快適に通信できるようになります。
これらは、瞬時に切り替えながら行われ、人が混雑する場所でも安定して通信できる特徴があります。
ソフトバンクではすでに、2016年に都内4カ所(新宿・飯田橋・新橋・浅草)で実施し、MassiveMIMO(マッシブマイモ)では従来の通信と比較しても平均で約7倍の速度アップを実測できたようです。
今後、5Gが導入されたことで、その技術を応用してどんなサービスが誕生するのでしょうか。
スマホだけでなく、モノとモノをネットワークで繋ぎ、様々な分野で活用されるであろう5Gの技術から目が離せませんね。